引っ越し先となる「1000ドルぐらいのアパート」を探し中の編集部のHとQ。その適当すぎる条件は次の通り。連載を開始して後、情報が集まる集まる。中には「ボゴールに家買わない? 安いよ」といった話まで来て、ややカオス(迷走?)状態となっています。どうなる、HとQの引っ越し?!

アパートの条件
・月1000〜1300ドルぐらい
・2ベッドルーム
・物が多いため、できるだけ広い部屋(H)
・ベランダがある(Q)
・できるだけ静か
・スディルマン通りにある会社へのアクセスが許容範囲内

H 「今月中に引っ越したい……」
Q(目が点) 「ハイ?(右京さん風)」
H 「今月末だったら、引っ越しを手伝ってくれる友達が来ていて、楽だからさ。まぁ、一応、目標、ね。決められるようなら、決めちゃわない? 頑張ろう〜!」

 まず最初に入って来た情報は、弊誌営業Sからの「プリインダにある新築アパートの『ウインザー』がたったの1200ドル」。1200ドルは家具なしの部屋(2ベッドルーム)で、家具付きなら1500ドルですが、それでも安い。

 「えっ?!なんでそんなに安いの? 見に行こう!」

 「……プリインダってどこ?」

 プリインダとは、まったく、われわれの射程には入っていなかった場所。西ジャカルタ、空港の近く、と言われても、まったくピンと来ません。わざわざ行くこともなく、特に通りかかることもなかった場所でした。「プリインダのアパートが候補」と人に言うと、「遠い」「うーん、渋滞が……」と言われます。とりあえず、行ってみることにしました。

 行った日は、道は空いていて、かなりの距離を走った感はあるものの、会社から45分ぐらいで到着しました。アパートの周りはがらんとして何もないのかと思いきや、落ち着いた住宅街です。立派な邸宅やルコ、店が並び、ちゃんと「人の住んでいる感じ」があります。中華系の店とそうでない店がいい具合に混じっています。お店の発掘し甲斐がありそう。いま住んでいる所が生活感のまったくないエリアなので、そろそろ、街に根差した暮らしがしたい!(心の叫び)。

 区域としては華人の富裕層が住むエリアのようで、現在、絶賛開発中。クマン・ビレッジと同じ巨大ショッピングモールのリッポーモール、その他のショッピングモールも建設中で、ビル群もニョキニョキと伸び始めています。これらが完成したら、かなりの「にぎわい中心地」となるのではないでしょうか。投資物件として、考えてみてもいいかも?

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 このプリインダ、ゆったりとした邸宅が並んでいる光景が、なんだか、既視感……そう、ポンドックインダと似ているのです。実は、ポンドックインダを開発したのと同じ企業グループがプリインダも開発したと聞き、既視感に納得しました。高級住宅地と商業エリアに病院……似たような街づくりです。
 
 「ウインザー」の隣には、どーんと、(プリインダなのに)「ポンドックインダ病院」が。何かあった時に隣へ救急で駆け込める、これは安心です。

 ウインザーにはお昼過ぎに到着しましたが、昼食前にアパートを見学してしまうことにしました。

 出来てから1年ほど経っているとのことですが、まだあまり人の気配がありません。真新しさが気持ち良い。

 部屋に入ってみると、素晴らしい〜! 最近の中級新築アパートにありがちな安普請ではなく、しっかりした造りに、高級感のある大理石の床。広いベランダ(Qにとっての重要ポイント)、広々として使いやすそうなキッチン、洗濯機の置かれた広いメード部屋、広い玄関、たっぷりの収納スペース、バスタブ付きのバスルーム。エレベーターはなんとプライベート・リフトです。ジムも、フィットネスセンター並みの広さがありました。

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 ダイニングとリビングに、大きな家具が置かれるとやや狭苦しさがあるものの、全体的には必要十分な広さ。雰囲気が少しアパートメント・プラザスナヤンに似ており、設備だけで言うと、「アパートメント・プラザスナヤン級」と言えるでしょう。なのに、この安さ。

 ベランダからの視界は広く、目路の届く限り甍の波が続く、住宅地が広がっています。赤い屋根を熱帯の緑が彩り、邪魔なビルは遠景に。ザッツ・ジャカルタ!

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 「もう、今すぐにここに移りたい」というぐらいに気に入りました。しかし、空腹時に買い物に行くと余分な物を買ってしまう、と心理学の研究にあるように、「おなかが空いている状態」では正常な判断ができないかもしれないので、いったん保留。即決めはせずにランチを食べに行きました。

 いきなり有力候補に躍り出たウインザーですが、安さの秘密というか、ネックとなるのはやはり渋滞のようです。運転手さんに聞くと、「ウインザーからスマンギ交差点まで、最低でも1時間」。

 ここを見てわかったのは、「場所を少し外せば、安いアパートはある」ということ。ジャカルタ中心部だと、どうしても値段は高め安定(下がり始めてはいるようですが)で、おまけに狭い。思い切って場所を外してみたら、ぐっとお得な値段で、良いアパートが見つかると思われます。

The Windsor
+ ・新築
   ・最高級アパートと同等の設備
   ・安い
   ・隣に病院
   ・モールに歩いて行ける
   ・落ち着いた住宅地
   ・中華系の店が周囲にある
– ・ジャカルタ中心部から遠い

 さて、われわれがウインザーに傾いているのを見て、危機感を覚えたらしいのが、弊誌のルーキー、P。Pの実家はデポックにあり、デポックから電車で通勤しているのですが、毎日、通うには遠い。仕事も忙しいので、平日はジャカルタに滞在し、週末はデポックの実家に帰る、という単身赴任のようなパターンをもくろんでいる様子。さらに、できればQかHの部屋をセカンドハウスにしたいともくろんでいる様子!! 「ウインザーは遠くてイヤだ」と、知人のツテを使って紹介してきたのが、クニンガンの「ベラジオ」です。

 メガクニンガンのど真ん中、高層ビル群のまっただ中というのは、今のアパートと変わりません。しかし、周りに何もない今のアパートと比べると、ベラジオの下はショッピングモールになっていてレストランもあるし(メキシカンの「アミーゴス」など)、道路を渡った向かいにはランチマーケットがあって、生活するには便利そう。

 そして、部屋。いいです。入ってすぐがダイニング・キッチン、そしてリビング、その両側にベッドルーム。マスターもセカンドも、あまり変わらないぐらいの広さ。Pはセカンドベッドルームを見ながら「わぁ、ここに泊まれるね」と満足そう。確かに、ベッドルームは両側だし、それぞれにバスルームも付いているので、誰かお客があった時に、お互い気兼ねなく、泊まってもらえそうです。

 ベランダの近くに不思議なデッドスペース(小部屋?)があって、書斎や仕事スペースにするのに良さそうです。ちょうど良いこぢんまり具合です。

 重厚なしっかりした造りは、古いアパートならでは。ペットも可、とのこと。

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 以前、ここに猫とともに住んでいた本多トモコさん(「+62」で「タイLIFEえ?日記」を連載中)に住み心地を聞くと、「快適だったので、3年間、住みました。問題は、クニンガンの渋滞のみです。アパートの周りがガチガチの渋滞で、夜、出かけようとして、出かけられないこともありました。ほかは、モールも近いし、オークウッドのジムもすぐそば。ペットもオッケー! 穴場かも」とのこと。

 都心であり、買い物や食事に便利。ロケーション良し。渋滞はあるけど、距離的には会社とも近い。値段はそれでいて比較的安く、交渉するたびに下がり続け、1400ドル→1200ドル→1150ドル(今ココ)。Pは「来月になったら、もっと安くなるでしょう」と予測。有利なロケーションで、値段は安い。ここにするしかない?!

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 ベランダも広いです。問題は、建設中のビルやガラス張りのビルが建ち並ぶ、まったく安らぎのない「ビル・ビュー」の眺め。大好きな夕焼けも眺められなさそう。

Bellagio
+ ・都心
   ・買い物、食事に便利
   ・ペット可
   ・窓際の書斎スペース
   ・安い
– ・ビル群のただ中で、落ち着かない
   ・眺めが悪い

 クニンガンに方角が向いたので、クニンガンのアパートをもう少し見てみよう、と、「ザ・ウエイブ」と「カサブランカ・マンション」の部屋を次々に全部で14件も見ました。ここは両方とも1000ドルぽっきり、予算にはぴったりです。

 まずは「ザ・ウエイブ」から。2棟あって、名前は「サンド(砂)」と「コーラル(サンゴ)」。特に「サンド」は、何とも気になってしまう名前です。天井が低くて狭いので、日本のマンションに来たような、ちょっと懐かしいような気がします。大家族ではない、ニューファミリー向け。単身で住むには十分な広さでしょう。あまり特徴がないのですが、ラスナサイド通りから一本奥に入るので、渋滞が第一の判断基準となる運転手さんが、珍しく「ここはいいですよ!」と太鼓判。

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 続いて「カサブランカ・マンション」へ。実は、タマン・ラスナの次にHが住んでいたのは、ここでした。コンパクトな空間がまさにどんぴしゃりで、至る所に収納があるという部屋だったので、とても気に入っていました。

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 今、カサブランカ・マンションの部屋は「いっぱい空いている」とのこと。最初のオーナーや住人の「周期」が一巡したころなのかもしれません。リノベーションに手を付けているオーナーも多く、改装したばかりの部屋は狙い目かも。

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 ザ・ウエイブ、カサブランカ・マンションの2件とも、「東京シティライフ」ならぬ「ジャカルタ・シティライフ」といった都会の生活者向けです。ジャカルタ中心部なので便利といえば便利ですが、特にカサブランカ・マンションの方はガッチガチの渋滞を避けようもありません。「狭くて、値段は(郊外に比べて)高い」のは変わりません。十分に良いアパートではあるのですが、「ベスト」とは感じられず、ここには決められないなぁ。(つづく)

The Wave
+ ・摩天楼下のプール
   ・渋滞を避けられる
   ・ショッピングモールに歩いて行ける
– ・狭い

Casablanca Mansion
+ ・物置スペースがある
   ・改装直後の部屋はきれい
– ・渋滞
   ・狭い

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ジャカルタで1000ドルぐらいのアパートを探せ!
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