インドネシア

【Apa itu?】 
癒やしのユリちゃんタイム


文:知る花

 

 毎日午後3時半。「あ、ユリちゃんタイムだ!」と、いそいそとテレビをつける。在宅ワーク中にも仕事の手を止めて、テレビに向かうのが日課になっている。

 「ユリちゃん」とは、東京都の小池百合子知事ではない。インドネシア政府Covid-19対策本部の広報官を務める、アフマッド・ユリアント(Achmad Yurianto)氏のことだ。

 このインドネシアのユリちゃんがすごい。毎日、インドネシアの感染者数を発表している。前日の正午からその日の正午までの24時間の新規感染者数、累計感染者数、回復者数、死者数などを発表するのだ。この定例発表がいつから始まったか記憶にないが、「インドネシアで初めてCovid-19感染者が確認された」とジョコ・ウィドド大統領自らが発表した3月2日以降となるだろう。

 雨の日も晴れの日も風の日も、土曜だろうが日曜だろうが祝日だろうが、ユリちゃんは壇上に立ち続ける。一体、勤務体系はどうなっているのか。休みなしで何カ月も働いて体は大丈夫なのか、この会見はいつまで続く予定なのか、もしかして1年以上も休みなしに?!などと、心配になってしまう。

 記者の姿はなく、テレビカメラに向かって数字を発表する。各テレビ局やツイッターで生中継されるので、テレビをつけていれば自動的にユリちゃんタイムに切り替わる。

 ユリちゃんは白髪交じりの髪に眼鏡、あまり高そうでないバティック。発表の時にはマスクを外し、発表が終わると几帳面にマスクをかけ直す。低い、落ち着いた声で話す。

発表するユリアント氏(メトロテレビより)

発表後にマスクを着けるユリアント氏。左がレイサ医師(メトロテレビより)

 ユリアント氏は東ジャワ・マラン生まれの58歳。アイルランガ大学医学部を卒業後、長く軍医として働いてきた。2019年から保健省疾病予防局長を務め、Covid-19対策本部が設立されてからは広報官に任命された。

 いきなり数字の発表はしない。まずは、マスクをしましょう、手を洗いましょう、といったことを諄々(じゅんじゅん)と説いて聞かせる「お説教タイム」から。「そんなのわかっているわ」というような基本的なことでも、改めて耳を傾けていると「なるほど、なるほど」と思うし、心が落ち着いてくる。そこからするっと数字の発表。いきなり発表されるとショックを受けそうな数字であっても、パニックにならずに冷静に受け止めることができる。最後にもう一度、「お説教タイム」。感染拡大防止に一人ひとりが気を付けるべきことなどを述べ、希望をもって終わる。

感染者数の発表(メトロテレビより)

 これが毎日15分ほどの「ユリちゃんタイム」だ。しかし、「さあ、ユリちゃんのお話を聞きましょう」といそいそとテレビをつける私のようなのは少数派だったようで、さらに視聴者の注意を引き付けるためか、今ではミス・インドネシア大会に出場経験のあるレイサ医師が投入された。今は、最初のお説教部分を担当する「女医タイム」、それからようやく、数字を発表して締めくくりの言葉を述べる「ユリちゃんタイム」という構成になっている。

 しかし、はっきり言ってしまって悪いが、「女医タイム」はつまらない。ただ原稿を読み上げているだけで、プレゼンもそんなにうまい方ではなく、棒読み調だ。言っていることがまったく頭に残らない。拳を握って「インドネシア、pasti bisa(絶対できる)」と明るい声で言われても、しらけるばかりだ。

 ユリちゃんがすごいのは、自分の言葉として語っていることだ。言うことに重みがある。データや状況の全てを把握して現場のただ中にいる人の言葉、と感じさせられる。そうした人が毎日毎日、登壇し、数字を発表し続けている意味は大きい。大きな安心感となっているように思う。

 最近では最早、毎日変わり映えのしない数字を追うというより、ユリちゃんを見て、ユリちゃんの声を聞いて、安心感と癒やしを得るために、テレビを見ている。

 ユリちゃんは「謹厳実直」といった表情で、にこりともせずに数字を発表する。しかし、ある日、ふと見たアンタラ写真のインスタグラムに、笑顔でマスクを掲げてポーズを取るユリちゃんの写真が掲載されていた。それを見た時、「こんな風に笑うんだ!」と驚いた。定例発表の場で、ユリちゃんのこんな笑顔が見られるのはいつになるだろうか。ユリちゃんの満面の笑顔とともに発表がなされる日を心待ちにしている。

インドネシア入国状況(2020年6月8日現在)体験談 
小林千絵さん(JAC Consulting Indonesia)


日本(関空)からガルーダ便で6月8日にジャカルタに到着、インドネシアに入国した時の状況です。情報・写真提供は小林千絵さんです。

※状況は変わることがあります。

 

2020年6月7日(日)
GA889便
関空22:30発

6月8日(月)
ジャカルタ3:30着

関西国際空港

空港内で開いていた店は2軒だけ

 

搭乗前
・チェックインカウンターで、英文の健康証明書、KITAS、パスポートをチェックされる。
・書類3枚(下記3点)を渡され、署名させられる。

 

機内
・乗客は約110人。
・ほとんどがインドネシア人で、日本人は10人ぐらい。
・席の間隔は空けてあった。
・機内で「ヘルス・アラート・カード」(下記写真)に記入する。

 

着陸後の手続き
・午前3時ごろ、ジャカルタ到着。

・降機後、書類確認があり、その後、ラピッドテストを受ける。
・ラピッドテストの次の机へ移動すると、「ホテルですか? ウィスマ・アトレット(Wisma Atlet=元アジア大会選手村、Covid19隔離所)ですか?」と聞かれる。ホテルはホリデイイン・クマヨランのみで、ほかの選択肢はなし。ホテルを希望した。この場でのホテル予約手続き等は、特になし。

 

ホテルへ
・荷物を受け取った後、ホテル行きのバスを待つ。

・迷彩服の軍・警察関係者が警備・案内している。
・「ホテルへ行く人は、この辺りで待っていてください」と言われる。選手村行きのバスに並ぶ別の行列があった。
・荷物が多かったので、空港で待機してもらっていた運転手に荷物を渡してホテルへ持って行ってもらう。バスにはそれほど多くの荷物は積めない。
・バスでホテルへ移動した。30人乗りぐらいのバスだが、定員の半分しか乗れないようになっていた。

 

ホテル・チェックイン
・午前7時ごろ、ホテルに到着し、チェックイン。
・1泊70万ルピア(3食付き、部屋のクリーニングはなし)。
・午前8時にホテルのロビーへ来るように言われる。
・部屋で朝食。

久しぶりのナシゴレンの朝食

 

PCR検査
・午前8時にロビーへ。これから選手村へ行くのかと思ったら、その場でPCR検査の登録。機内で書いた書類や健康診断書をチェックされる。

ロビーでのPCR検査の登録

・午前10時、ホテル2階のボールルームでPCR検査。防護服を着た人が来て、検査してくれた。1日50人まで、ここで検査できるようになったとのこと。検査費は無料。検査が終われば、そのまま部屋へ戻れば良い。

ホテルのボールルームでのPCR検査

・結果が出るのは3〜5日後だと言われ、それまでのホテル隔離開始。
・ホテルは新しくて景色も良く、快適。
・食事は3食、インドネシア料理。

ホテルの部屋からの眺め

2日目の朝食

 

6月11日(木) PCR検査の3日後
・午後0時半ごろ、ホテルのレセプションから電話があり、「結果は陰性。午後2時にチェックアウトして良い」と言われる。

 

コメント
健康診断書がないと飛行機に搭乗できない。クリニックの探し方は「奈良(地名) トラベルクリニック」といった検索ワードで検索すると良い。インドネシア政府の求める文面での健康診断書を作成してくれる。
・荷物が多い人は、空港に運転手を待機させておくと良い。
PCR検査がホテルでできるようになっていた。インドネシア、日々進化している。素晴らしい。
英語かインドネシア語ができないと厳しい。

奈良のトラベルクリニックで発行してもらった健康証明書

 

※3月ごろから停止していたビザ業務が開き始めています。お問い合わせは下記まで。
JAC Consulting Indonesia
Email:Indonesia@jac-recruitment.com

 

※JAL便でジャカルタに到着しホテルにチェックインしたものの、PCR検査は翌朝に選手村で、との情報もありました。まとまった人数がいる時のみホテルでPCR検査、とのことです。

【インドネシア居残り交換日記】 
Day 23 西川知子(ジャカルタ) 
2020年5月5日 バティック、バティック、バティック


 この2カ月間に食料品以外で買った物、バティック、バティック、バティック、以上。

 普段の生活ではあまり物を買わないのですが、旅行に行った時は、同行した友人がびっくりするぐらいの即決で買い物をします。その結果、家は「雑貨屋さんみたい」と言われるぐらい、物がたくさん……。これ以上物は増やさないと決めましたが、ここ数年で唯一、増やし続けているのがバティックです。バティックの中でも特に、チレボンの物が好きです。

 今までのバティックの買い物は、その土地で実際に布を見て、おなじみの売り手の方々といろいろ話をしたり、値段交渉をしたり……濃厚に絡み合うスタイルの買い物を楽しんでいました。

 早くまたバティック買い物旅行がしたいなあ、と思っていたのですが、「スタジオ・パチェ(Studio Pace)」の賀集由美子さんのある一言で、私の心に火がつきました! 

 「チレボンやインドラマユでは3月から観光客が激減し、バティックが売れない。ジャカルタで開催予定だった展示会も全てキャンセルで、収入激減」

 私が尊敬してやまないバティック関係者の皆様が困っているとなると、黙っているわけにはいきません!

 で、どうしよう?!

 残念ながら、すてきなバティックを作り出す職人さんたちは、きれいな写真をオンラインで並べて販売するのを不得意としている人が多いようで、あってもインスタグラムぐらいです。大体は、店に直接連絡をして、写真を送ってもらい、やり取りをする、という超アナログな世界。

 まずは、賀集さんから教えていただいた、インスタグラムでの販売を頑張っているという「バティックリア(Batiklia)」(https://www.instagram.com/batiklia/?hl=en)のアカウントをのぞいてみると、一気に私のテンションは上がりました。

 まずは気になる商品をスクリーンショットして保存。掲載されているホワッツアップ(WA)番号に連絡し、気になる商品の在庫と値段の確認をします。すると、どんどん新たなバティック写真が送られてきます。

 「写真だけで決めるから、お手ごろ価格の物だけにしよう」と思っていたのに、「これでおしまい」と支払いや郵送の話を始めても、お構いなしに、どんどんすてきな写真が追加で送られてきます。「ええーー、それもすてきだね、なんで今、出してくるのよ、それも欲しい!」というやり取りが続きます。

 バティックも本当に一期一会なので、「じゃあ、さっきのはやめて、こっちに」とはならず、「追加でこれも」となってしまうんですよね。決めていた1枚の上限金額も合計金額も、すぐになかったことに……でも、すてきな買い物ができて大満足、これは楽しい!

壺が布一面に描かれている。色もモチーフもかわいい

よく見ると、壺は「メガムンドゥン」(チレボンの伝統柄で、雲または岩を表す)の上に載っている

「赤ずきんちゃん」をバティックにしたもの。東洋風

摘んだ花を手に持った赤ずきんちゃんとオオカミ。背景の処理も面白い

「Sekar jagad」と呼ばれる花模様。「多様性」という意味も込められているようだ

 さて次は、本命の「バティック・カトゥラ(Batik Katura)」。

 これまでにも、工房で新作が仕上がると「こんな新作あるよ、どう?」と写真を撮って送ってくれたりしていたのですが、写真だけでは決断できず、いつも「次に行った時に見せて」というやり取りばかりでした。

 今回のお目当ては、とてつもなく気になっていたスンダガムラン柄のバティック。ワヤンの登場人物がスンダガムランを演奏しているという、ジャワガムランを習っている私にはたまらない一枚。色味といい、人物の表情といい、細かさといい、写真や動画で見て、うっとりしていました。

ガムランの楽器を演奏する人、踊る人、木や雲や太陽……ユーモラスで生き生きした情景に引き込まれる

人物の服、ゴングの端など、見てください、この細かさ! もちろん手描き

 連絡した時点で、この一枚を買うつもりだったので、すぐに購入決定。スンダガムランのバティックは青系と赤系と2枚があり、同じくカトゥラさんのバティックのファンである友人にも声をかけてみると、すぐに乗ってくれました。

 3人目は、インドラマユのアアット(Aat)さん。

 インドラマユのバティックは、びっくりするほどお値打ち価格。商売っ気がなく、とても謙虚なアアットさん。これまた「友人を巻き込もう!」とバティック好きの友人5人に声をかけてWAグループを作りました。アアットさんに写真をシェアしてもらい、5人で買い物スタート!

 「これはいくら?」「何の模様??」などのやり取りをしながら、皆それぞれが購入商品を決めるのを見ているのも楽しいんです。「ああ、彼女はこういうイメージだなあ」とか「やっぱりそれを選んだか!」など、横とのコミュニケーションもあって、皆で一緒にインドラマユでバティックを広げて買い物をしているかのようでした。

両方ともインドラマユの伝統模様。手描きだが、手ごろな値段なので服にしてもいい

 こうして、全てWAでのやり取りでバティックを購入し、あとは到着を待つのみ! 皆さん、すぐ郵送してくれるので、翌日には届いてしまうのがまたうれしいですね。そして、ドキドキしながらバティックを取り出してみると、想像を超えて、どれも良いんです!

 バティックに裏切られることがないとはわかっていましたが、ドキドキ感がプラスされた新たな楽しみ方を知りました。

 ただ、この楽しみを知ってしまうと、とても危険です。インドネシア各地のバティック工房に連絡してしまいそうなので、思い入れのある工房だけにとどめておきます。

 美しいものはやはり、生活を豊かにしてくれますね。今日は空が青いなあとか、アパート敷地内に咲く花がきれいだなあとか、自然や芸術作品など美しいものは当然変わらずに美しい。美しいものを見る時間が、今、幸せをくれたり、いろんなことを思い出させてくれたり、気付かせてくれます。

 3人の方との数日間のやり取りで、気付けば、バティック買い物旅行に行く時よりも財布の紐が緩んでしまっていました。恐るべし、モバイルバンク。

 

西川知子(にしかわ・ともこ)
通称「しるこ」(「汁粉」ではなく「知る子」です!)。大学で押川典明先生、佐々木重次先生に師事してインドネシア語を習う。バンドンのパジャジャラン大学に留学。2006年からインドネシア在住。「カフェ・モンド」共同創立者の1人で、現在は日系デジタル・メディア会社の駐在員。

 

【インドネシア居残り交換日記】 
DAY 1 賀集由美子(チレボン) 2020年4月28日 怒濤の「2コマ漫画」マスク作り

DAY 2 横山裕一(ジャカルタ) 2020年4月6日 マスク越しの会話

DAY 3 西川知子(ジャカルタ) 2020年4月19日 とある休日

Day 4 成瀬潔(バリ) 2020年4月25日 嵐が過ぎるまで

Day 5 成瀬潔(バリ) 2020年4月26日 飼育係

DAY 6 ダグソト(ジャカルタ) 2020年4月29日 会社にヒョウが出た!

Day 7 西宮奈央(バンドン) 2020年5月6日  カボチャが採れるころ

DAY 8 池田華子(ジャカルタ) 2020年4月6日 ジャワの農村バティック

Day 9 池田華子(ジャカルタ) 2020年4月9日 子猫を拾った

DAY 10 岸美咲(ソロ) 2020年5月10日 ジャワの芸術家のエネルギー

DAY 11 松下哲也(東ヌサトゥンガラ・アドナラ島) 2020年5月10日 日曜の釣り

DAY 12 名取敬(ジャカルタ) 2020年4月某日 任天堂タイム

DAY 13 岡本みどり(ロンボク) 2020年5月10日 断食月の食事

DAY 14 賀集由美子(チレボン) 2020年5月11日 PSBB下でのバティック製作

DAY 15 武部洋子(ジャカルタ) 2020年5月19日 母は日記を書く

DAY 16 西宮奈央(バンドン) 2020年5月13日  バナナチャレンジ

DAY 17 轟英明(チカラン) 2020年3月15日〜5月24日 新しい日常  

DAY 18 名取敬(ジャカルタ) 2020年4月某日 酒とテレビと囲碁タイム  

DAY 19 松下哲也(東ヌサトゥンガラ・アドナラ島) 2020年5月24日~29日 魚づくしごはん               

DAY 20 岸美咲(ソロ) 2020年5月27日 ガムランの「うちで踊ろう」

DAY 21 宇田川朋美(東ジャワ・クディリ) 2020年6月1日 こんな時だからこそ、家でおいしいものを

DAY 22 池田華子(ジャカルタ) 2020年5月23日 じんごろう、その後

DAY 24 岡本みどり(ロンボク) 2020年6月1日 家庭菜園ズボーラ

DAY 25 高野洋一(ジョグジャカルタ) 2020年6月2日 時間があるといろいろ考える

DAY 26 村田真理子(ジャカルタ) 2020年6月4日 #大人になってまでなわとびするとわW

日本でPCR検査が受けられる病院


国立国際医療研究センター病院(東京・新宿)
ホームページ
http://travelclinic.ncgm.go.jp/index.html

新型コロナウイルス感染症に関する健康診断書
http://travelclinic.ncgm.go.jp/009/index.html

 

クリニックフォア田町(東京・田町)
ホームページ
https://www.clinicfor.life

自費診療での新型コロナPCR検査についてご説明いたします
https://www.clinicfor.life/articles/covid-038/

インドネシアへ渡航のためのPCR検査についてご説明します
https://www.clinicfor.life/articles/covid-037/

 

グローバルヘルスケアクリニック(東京・麹町)
ホームページ
https://www.magojibi.jp

新型コロナウイルス検査をご希望の方へ
https://ghc.tokyo/uncategolized/covid-19検査をご希望の方へ-4367.html

 

西馬込あくつ耳鼻咽喉科(東京・馬込)
ホームページ
https://www.magojibi.jp

インドネシア渡航のためPCR検査と健康証明書発行
https://www.magojibi.jp/news/998/

 

藤が丘オーキッド ファミリークリニック(名古屋・藤が丘)
ホームページ
https://orchid-familyclinic.com

PCR検査所
https://orchid-familyclinic.com/pcr.html

インドネシア入国状況(2020年5月30日現在)体験談


 2020年5月30日、日本からインドネシアに入国した人の体験談をまとめました。
※実際に体験した人からの聞き書きです。状況は変わることがあります。

 

2020年5月30日(土)
JAL725便
成田11:05発
ジャカルタ17:00着

 

■搭乗前
・チェックイン・カウンターで、健康証明書を入念にチェックされた。

 

■機内
・それぞれの席は離れていた。
・機内で「Health Alert Card」が配られ、記入する。
・機内サービスは通常通り。

 

■着陸
・ターミナル3。
・飛行機を降りてすぐ、JALのスタッフらしい日本人と日本語の話せるインドネシア人の2人が待機しており、下の紙を渡して名簿と照合し、日本人乗客を案内してくれる。
・まずは、「PCR検査済み」と「PCR未検査」に分けられる。「未検査」は約15人だった。ここからは、「未検査」の場合。

飛行機を降りてすぐ渡された紙

 

■ラピッドテスト
・動く歩道が始まる手前の広場に、長机が並べてある。
・JAL725便以外の利用者はなく、空いていた。
・用紙2枚に記入する(内容はHealth Alert Cardとほぼ同じ)。
・体温、心拍数などの検査。
・記入用紙の確認と、軽い質問がある(「ジャカルタに住んでいるのか?」「仕事は何?」などと聞かれた)。
・ラピッドテスト。右中指に、糖尿病の人が血糖値を測る時に使うような使い捨て針を刺して、少量の血液を出し、検査キットに垂らす。5分ほど待ったところで、名前を呼ばれて、「陰性」と告げられた。陰性となったキットの写真を撮るように言われる。

ラピッドテスト・キット。結果は陰性


・「検査終了」のような札を首から提げて、入国審査へ。

 

■入国審査
・ボーディングパス、健康証明書の提出を求められる。
・質問等はなし。

 

■荷物受け取り
・JALのスタッフが待機してくれていた。「これからPCR検査ですよね、頑張ってください」などと言ってくれる。
・ここまではスムーズで、降機からの所要時間は30分ぐらい。
・出口付近でお弁当を渡された。中味はロールパン、ピーナッツ、水。

 

■バス
・迷彩色の服の人(軍関係者?)の案内で、外で待機しているバスに乗せられる。
・空港出口はいつもと同じ。
・出口付近で待機していたジャカルタ在住の家族に、カートに載せたスーツケースとカギを預けた。自分は何日分かの泊まり用具を入れたバッグのみを持った。
・迷彩色の服の人が、家族に「近付くな」と言ったが、「家族だ」と言って、荷物だけ、なんとか預けることができた。しかし、話をする時間もなく、会ったのは10秒ぐらい。
・ほかの人たちはそのまま、全ての荷物をバスに積み込んでいた。

クマヨランの隔離所(写真はアジア大会当時。選手村として使用されていた)


■隔離所
・クマヨランの元アジア大会選手村(Covid-19隔離所、PCR検査所)に到着。
・乗って来たバスから全ての荷物を下ろされる。空港では積み込んでくれる人がいたが、ここでは全て、自力で運ばないといけない。また、「荷物は建物の中に入れてはいけない」と言われ、外にまとめて置かされた。
・再び書類2枚に記入。
・空港内で記入した書類を提出。
・PCR検査は翌日、とのこと。
・ここに宿泊するか、ホテルに宿泊するかを確認される。日本人全員がホテル宿泊を希望。
・ここに宿泊する場合、すぐに施設内の部屋に案内されるようだった。ホテル宿泊の場合、送迎車が来るまで待つ。これが時間がかかった。

 

■ホテルへ
・送迎車は5人が乗れるワゴン車。ホテル移動組は15人だったので、3往復。書類を出した順(?)に、名前を呼ばれ、車でホテルへ。
・私は最後の回になり、ホテル到着は午後11時ごろだった。

 

■ホテル
・ホリデイイン・クマヨラン。部屋は広く、おしゃれ。
・チェックイン時にデポジット180万ルピアを払う。JCBカードが使えず、「デビッドカードは持ってないか?」と聞かれ、持っていなかったので、現金で支払った。
・宿泊している階の客は全員が隔離者のようで、部屋のクリーニングサービスはなし。食事は提供される。自分でオンライン注文することも可能。
・部屋の外に棚が置いてあり、「食事はそこへ入れてからベルを鳴らすので、自分で取ってください」とのこと。
・Wifiあり。ただ、つながりが悪いので、自分のWifiを使う。
・水は500ミリリットル入りペットボトル2本のみ。
・1日目の夕食はなかった。食べ物は、空港で渡されたお弁当のみ。

部屋の窓からの眺め

 

■コメント
健康証明書、必須
書類が多い。何度も同じような内容を記入させられる。ペン必須(紙だけ渡されて書くように言われ、ペンなどは貸してくれない)。
・荷物(スーツケース)は、隔離所では自力で運ばないといけないし、建物の外へ放置するのも、防犯上、不安。荷物を空港で家族に預けられると、その後、楽。
・ホテルでカードが使えなかったので、現金を持っていて良かった。
空港での手続きは非常にスムーズ
隔離所(PCR検査所)が最も感染リスクの高いように感じた。人が自由に出入りしているように見えたし、防護服を着た人がわれわれの荷物を触る、など。
・書類も説明も、全てインドネシア語。インドネシア語がまったくできないと厳しい。

 

5月31日(日)
■PCR検査
・午前6時すぎに部屋のベルが鳴り響き、朝・昼のお弁当2個を受け取る。

2食分のお弁当


・午前9時にロビー集合予定だったが、午前11時に変更(レセプションから電話)。
・ロビーで名前を確認され、選手村へ向かう。タクシーに3人ずつ乗車し、移動。
・検査所に到着後、すぐにPCR検査。
・終了後、またタクシーでホテルへ。
・結果は早ければ1日、遅ければ3日かかるとの説明を受け、ホテル隔離開始。

 

6月1日(月・祝) PCR検査の1日後
・ホテル隔離。何も連絡なし。

 

6月2日(火) 2日後
・ホテル隔離。何も連絡なし。
・この日、29日にPCR検査を受けた人の結果が出ていた。私たちの結果が出るのは早くて3日、もしかしたら4日では、とのこと。ホテルをもう1泊、延泊手続きする。
・初めてGoFoodを頼む。お弁当は野菜が少ないので、サラダストップを注文。

 

6月3日(水) 3日後
・ホテル隔離。
・もう1泊、延泊手続き。
・午後10時ごろ、レセプションから電話があり、「検査結果は陰性、あす午前10時に証明書を渡す」とのこと。

 

6月4日(木) 4日後
・午前10時の予定が、30分ほど遅れて証明書が到着。
・ホテルをチェックアウトし、迎えの車で帰宅。

PCR検査結果「陰性」の証明書

【インドネシア居残り交換日記】 
Day 16 西宮奈央(バンドン) 
2020年5月13日  バナナチャレンジ


 「農地開墾」と称し、下の空き地の草を刈って畑にしているわけだが、実は、この空き地には、使える植物がいろいろ生えている。

 バナナは何カ所かで群生し、定期的に大きくたわわな房を付けてくれるし、シンコン(キャッサバ)もあちこちに生えている。タロイモも、オカワカメ(雲南百楽)もある。いずれもほぼ野生化してはいるものの、健やかに育っているのだ。

 それらを採ってきて、食卓に載せる。感覚としては山菜採りに近いかもしれない。あるからと言ってそれを料理する必要はないし、実際これまではバナナの実以外はほぼ触れずにいた。が、今はこうして時間があるのだから料理してみたい。食べてみたい。

収穫した、右から時計回りに、シンコンの葉、バナナのつぼみ、シンコン芋

 この日は、シンコンの芋と葉、そしてバナナのつぼみを収穫した。

 なじみのあるシンコンは大丈夫。問題はバナナのつぼみだ。このコロナこもり以前は、食べたことはあっても自分で料理したことはなかった。そういう食材を前にした時、普段なら、ビビ(この家に20年近く来てくれている通いのメードさん)に聞けば何でも教えてもらえる。けれど、ビビにもお休みを取ってもらっている今、頼れる人がいない。

 先月、初めてバナナのつぼみを収穫した際、ざっとインターネットで検索し、「苦みを除くために下ゆでする」という情報を得ていた。そして、まあわりとおいしく食べられた。ということで、この日は2度目のバナナチャレンジ。空き地のその下にある雑木林で採ってきた未熟パパイヤと、庭で採れた唐辛子も用意して、いざ。

 バナナのつぼみは、まるでタケノコのよう。皮のようにみえるガクを一枚剥(は)がすごとに、一列に並んだ花たちが現れる。もう一枚剥(む)けば、また一列。

 この花を食べるのだが、さすがに外側の花たちは育ち過ぎて苦そうだ。一体どの辺りから食べられるのか、教えてくれるビビがいないので「見た感じおいしそう」を基準に自己判断する。

 どんどん剥(む)いていく。内側に行くほどに、ガクは赤からクリーム色になってくる。赤いガクは繊維質で硬いが、内側の部分なら軟らかく食べられるというのは前回で学んだ。食べられるのはどの辺りからなのか、これも自己判断。

 櫛(くし)形に切ってみると、写真を撮っている場合ではないくらい、みるみるうちに黒ずんでいく。恐るべき、バナナのアク。沸騰させておいた湯にあわてて放り込む。

 花は花で、房をばらしてから別の鍋で下ゆで。いったんゆでこぼしてから囓(かじ)ってみるが、まだ渋いので再度湯を沸かし、塩を足してから再びゆでる。ころ合いで上げて、水に取ってすすぎ、柔らかく絞ってから、刻んだパパイヤと合わせる。

 唐辛子、ニンニク、ニラ、ミント、パクチーを刻んで合わせ、塩と砂糖と魚醤とライムで味を整える。冷蔵庫にあった食欲そそるものをかき集める感じで。

 さらに、プテ豆(これもパパイヤ同様、下の雑木林に生えている。大量に実を付けた時にビビが収穫して来てくれた)の酢漬けも刻んで加える。おいしい和え物になった。

 さて、再びガクの方。二度ゆでして渋味は抜けたものの、すっかり黒ずんでいる。こんなはずではなかったと落ち込みながらざく切りにし、同じように下ゆでしたシンコンの葉と合わせ、シャロットとニンニクを飴(あめ)色に炒めてから、刻んだ唐辛子と塩と砂糖を加えた「サンバル・バワン」で和える。

右がバナナのがくの炒め物、左がバナナの花の和え物

 バナナのつぼみの「黒くならない、正しい下処理の仕方」とかが、きっとあるのだろう。もしくは、黒くなりにくい品種とか。ビビなら知っているはずなのだ。いつかビビに「違う、そうじゃない!」と指導されながら、この我流のバナナ処理を正してもらいたい。そして、スンダ風のバナナのつぼみ料理を教わりたい。

 そう思っていたところに、ビビの娘たちが、手作りのレバランのクッキーを届けに来てくれた。みんな元気にやっていると言う。よい知らせだ。そして空き地には、また新たなバナナのつぼみが生まれている。

 

西宮奈央(にしみや・なお)
2004年よりインドネシア在住。ジャカルタでの日系企業勤務を経て現在はフリーの通訳。業務スケジュールの合間を見つけてはインドネシア各地へ旅をするのがライフワーク。ただいま、スケジュールが空っぽな上に旅行にも行けない外出自粛ジレンマで「これが終わったら行く所リスト」が伸び続けている。

 

西宮奈央さんのMASAK KIRA-KIRA バックナンバー
#1 イチゴとクマンギのシャーベット
#2 ココナッツ・レモン・チキン
#3 ソムタム2種
#4 パン粉のスープ
#5 花椒風味の中華風チキン
#6 キャロット・ジンジャー・ケーキ
#7 タンドリー風の焼き魚
#8 桜色のビーツのペスト
#9 チェコ風ジャガ芋のパンケーキ
#10 ナツメヤシのトリュフ
#11 ラープ
#12  キャッサバとココナッツの焼き菓子
#13 3色のスープ
#14 アボン・イカン
#15 イカン・カンジョリ
#16 トウガラシのジャム
#17 カリフラワーのスパイシー・フリッター
#18 ベトナム風蒸し鶏とスープ(フォー・ガー)

 

【インドネシア居残り交換日記】 
DAY 1 賀集由美子(チレボン) 2020年4月28日 怒濤の「2コマ漫画」マスク作り

DAY 2 横山裕一(ジャカルタ) 2020年4月6日 マスク越しの会話

DAY 3 西川知子(ジャカルタ) 2020年4月19日 とある休日

DAY 4 成瀬潔(バリ) 2020年4月25日 嵐が過ぎるまで

DAY 5 成瀬潔(バリ) 2020年4月26日 飼育係

DAY 6 ダグソト(ジャカルタ) 2020年4月29日 会社にヒョウが出た!

DAY 7 西宮奈央(バンドン) 2020年5月6日  カボチャが採れるころ

DAY 8 池田華子(ジャカルタ) 2020年4月6日 ジャワの農村バティック

DAY 9 池田華子(ジャカルタ) 2020年4月9日 子猫を拾った

DAY 10 岸美咲(ソロ) 2020年5月10日 ジャワの芸術家のエネルギー

DAY 11 松下哲也(東ヌサトゥンガラ・アドナラ島) 2020年5月10日 日曜の釣り

DAY 12 名取敬(ジャカルタ) 2020年4月某日 任天堂タイム

DAY 13 岡本みどり(ロンボク) 2020年5月10日 断食月の食事

DAY 14 賀集由美子(チレボン) 2020年5月11日 PSBB下でのバティック製作

DAY 15 武部洋子(ジャカルタ) 2020年5月19日 母は日記を書く

DAY 17 轟英明(チカラン) 2020年3月15日〜5月24日 新しい日常

DAY 18 名取敬(ジャカルタ) 2020年4月某日 酒とテレビと囲碁タイム

DAY 19 松下哲也(東ヌサトゥンガラ・アドナラ島) 2020年5月24日~29日 魚づくしごはん

DAY 20 岸美咲(ソロ) 2020年5月27日 ガムランの「うちで踊ろう」

DAY 21 宇田川朋美(東ジャワ・クディリ) 2020年6月1日 こんな時だからこそ、家でおいしいものを

DAY 22 池田華子(ジャカルタ) 2020年5月23日 じんごろう、その後

DAY 23 西川知子(ジャカルタ) 2020年5月5日 バティック、バティック、バティック

DAY 24 岡本みどり(ロンボク) 2020年6月1日 家庭菜園ズボーラ

DAY 25 高野洋一(ジョグジャカルタ) 2020年6月2日 時間があるといろいろ考える

DAY 26 村田真理子(ジャカルタ) 2020年6月4日 #大人になってまでなわとびするとわW