南極星「電車ツアー」が2014年10月18日に行われ、日本人の家族ら38人が参加した。イスティクラル・モスク近くにあるジュアンダ駅から電車に乗ってボゴール駅まで行き、電車が整備点検を受けている車庫を見学した。

 ジュアンダ駅もボゴール駅も改装されていて、きれい。切符がIC乗車券だったり、電車が今どこを走っているかを確認できる携帯アプリがあったり、インドネシアの鉄道は急激に近代化されている。電車の時間も、ジュアンダ9時36分発、ボゴール10時54分着の定刻より5分ほど遅れただけだった。
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 ジャカルタ首都圏の通勤電車は、国鉄(PT. Kereta Api Indonesia=PT. KAI)子会社のPT. KAI Commuter Jabodetabek(KCJ)が運行している。電車は日本から来た中古車両が主力で、ツアーの日に乗ったのは旧・東急8500系だった。

 電車の窓はアクリル製で遮光フィルムが貼ってある。「昔、電車に乗っていたら、急に窓が割れて石が飛び込んで来て、同じ車両にいた人の頭に命中した。その人は倒れた」という衝撃の「スナイパー事件」を語る参加者がいたが、窓はアクリル製に変わったので、今はいたずらで石を投げられても大丈夫だ。
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 土曜日の電車はジャカルタからボゴール方面へ遊びに行く人たちで満員。エアコンと扇風機のダブル使いだが、人がいっぱいなので車内は暑くなった。満員電車ながら、インドネシア人の乗客は女性や子供と見るとさっと席を譲り、ギスギスした空気はない。平日は通勤や帰宅のピークの時間が満員、土日は終日、満員とのことだ。「大統領就任式の日であろうと、レバラン(断食明けの大祭)であろうと、電車はいつも変わらず走っています」とKCJ広報担当のアドリさん。
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 KCJの車庫のうちデポック車庫が最大だが、この日は、駅に隣接していて行きやすいボゴール車庫を見学した。駅から車庫まで歩いて行き、引き込み線をたどって、停車中の電車の中へ。冷房の効いた車内で、アドリさんは「インドネシアの電車はなぜ右側通行なの?」「どうして日本の電車をインドネシアでそのまま走らせられるの?」「なぜ運転席の窓には金網があるの?」「最高速度は何キロですか?」といった質問に答えた。
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 続いて見学した整備点検中の電車はこうこうと電気がつけられ、点検やエアコン掃除などの作業中。下から見上げる電車や、間近で見る車輪や切り替え器などは大迫力だった。

 参加者からは「インドネシアの電車はドアも閉まらない、冷房もない、屋根に人が乗っている、と思っていたので、このツアーがなかったら電車には乗らなかったと思う。切符がICカードになっていることや女性専用車両があることに驚いた」、「電車に乗ること自体が非日常で、いろいろ物珍しく、楽しい時間を過ごせた。子供たちは『初めて線路を歩いたのが楽しかった』と言っていた」などのコメントをいただいた。

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