インドネシアのすしの草分け。

 「中学生の時に初めて握りずしを食べ、すごく感激した。本当においしかった。その時の店の雰囲気もしっかり記憶に残っている」と森川修さん。大好きなすしの道へと進み、いとこの店だった大阪の「虎寿司」で働いた後、1984年にインドネシアへやって来た。サリナ・デパート内にあったうどん屋にすしカウンターを出し、1989年にはブロックMに「寿司錦」を開店。現在の場所に移って「寿司天国」をオープンしたのは1995年。インドネシアのすしの草分け的存在で、「寿司錦」時代から通っている常連客も多い。

 「昔はインドネシア人は生ものを食べられなかった。でも、『食べてみたい』と言う人に、活きた白身魚の薄造りを作って、ポン酢ともみじおろしで出した。活きている魚なので生臭さは絶対にないし、身がしっかりしていて、ぐにゃっとつぶれることはない。これを食べてから、生の魚を食べられるようになった人がたくさんいます」と森川さん。

 創業当時は、鮮度の良い魚は自分の足で探すしかなく、「魚が揚がる所、漁師のいる所は、どこへでも行った」と言う。「食べ物を売るのではなく信用を売る。ちょっとでもおかしいと思う物は絶対に出すな」と、スタッフに厳命している。

 寿司天国は「ネタが大きい」ので有名だ。「鮮度が良くないと、大きいネタはかみきれない。鮮度の良いネタをチマチマ使うより、大きく切って出し、新しいうちに食べてもらったら、また新しい物が仕入れられるでしょう」と森川さん。

 名前はなぜ「天国」? 「日本語の『のるかそるか』がインドネシア語の『ヌラカ(地獄)スルガ(天国)』から来ているという説があってね。一か八かで自分で店をやる時は『天国』にしよう、と決めていた。はやれば『寿司地獄』でも良かったんだけどね」と笑った。

 

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森川修さん

 

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寿司天国 Sushi-Tengoku
Jl. Radio Dalam Raya No.F11-11A, Kebayoran Baru
Tel : +62(0)21-7396-940/7233-973
11 : 00 – 23 : 00(金土23 : 30)
特に週末は予約がベター

 

 

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