動画・音声あり(音声注意)
【用語集】
ラマダン(Ramadan) イスラム暦の断食月
ブカ・プアサ(buka puasa) 1日の断食明け。「ブカ」と略す
タクジル(takjil) 1日の断食明けに取る軽食
ガブブリット(ngabuburit) 1日の断食明けを待つ



目次
お祭り屋台のような雰囲気が楽しい
「ガブブリット」(ngabuburit)はインドネシア語で「断食明けを待つ」という意味。そんな言葉があるぐらい、1日の断食明けは待ち遠しいもの。頭の中は「断食明けに何食べよう?!」でいっぱいになる。そんな人たちでにぎわっているのが、毎年の断食月(ラマダン)になると中央ジャカルタ・ベンヒルで開かれる「バザール・タクジル」(Bazaar Takjil)。「タクジル」(takjil)は、断食明けの食べ物のこと。このバザールはラマダンの風物詩、ラマダンならではの食の祭典だ。
道路横の狭い一角に隙間なく店が立ち並び、甘い系、しょっぱい系、ありとあらゆる料理が! 色とりどりのお菓子や、目に鮮やかなパダン料理の横には、全てがキツネ色に輝く揚げ物店。鉄板で肉をじゅうじゅう焼いているかと思うと、大鍋に山と盛られたシオマイからは、ほかほかの湯気が立ち上る。向かいのパダン料理の屋台では魚入りの網をぐるんぐるん回して炭火で焼いているし、バナナの葉で包んだオタオタ(かまぼこ)屋台も、うちわで「パタパタ」中。断食明けが待ち切れない。
甘い汁物デザート「コラック」などの断食明けの定番から、見たことのない珍しい食べ物まであり、「あれも食べたい、これも食べたい」と欲望全開になってしまう。狂乱の食の市、決済はQRコードで簡単だ。値付けも大体、単品で1万ルピア、2万ルピアなどとわかりやすい。
「お祭り屋台」のような雰囲気が楽しいので、是非、ラマダン中にのぞいてみることをお薦めする。午後1時ごろに開店し、食べ物を並べたり、鍋に火を入れたりし始める。午後3時過ぎから大混雑となり、1日の断食明けが終わる午後7時ごろに終了。混む前の午後2時ごろに行くのが良いだろう。ラマダン中、毎日開催。





断食明けに食べる定番は?
甘いブブール(bubur)

バザール・タクジルで一番人気で、早い時間に行っても行列しているのが、ここ。黒米、緑豆、タピオカ・パール、団子などを盛り合わせ、別添えの黒蜜と、塩気の効いたココナッツミルクをかけて食べる。ブブール自体に味はない。自分で甘さや塩気を調節できるのが良い。たっぷり黒蜜をかけると、ぜんざいのような味わい。好きな具だけを選ぶこともできる。「全部載せ」にしたい場合は「全部、入れて(campur semua)」と言おう。1人が大量買いするため、行列はなかなか進まないので要注意。2万ルピア。


ビジ・サラック(biji salak)

白玉団子に似た大きめの団子をココナッツミルクとヤシ砂糖で食べる。優しい甘さで、もちもち団子の好きな人にお薦め。1万ルピア。
コラック(kolak)

ココナッツミルクとヤシ砂糖の汁の中に、料理用バナナ、芋、コランカリン(砂糖ヤシの実)、ビジ・サラックなどが入っている。汁があって甘く、お腹に溜まるので、断食明けに人気。1万ルピア。
揚げ物(gorengan)、ロントン(lontong)

インドネシア人の大好きなタクジルの定番。外見は同じでも中味はいろいろなので、「具は何ですか?(isinya apa?)」と聞いて、選ぼう。



