今月は、コタの、「伝説の豚料理の店」へやって来ました!
古めかしい建物で、店は閉まっているようにも見えるけど、ガラスのショーケースの中にぶら下がったチャーシューが、「モコ、早く入って、たくさん食べな!」と語りかけてくるよ(笑)。
扉を開けると、豚の良い香りが店いっぱいに充満している。注文はもう決まっているから、入って左手にあるカウンターへ真っ直ぐ行って、店主のアントンさんに「ナシ・チャンプル・バビ(nasi campur babi=豚盛り合わせとご飯)1つ、金柑ジュース(jeruk kietna)1つ」と注文する。アントンさんは3代目の店主だよ。
さて、席につこう。ここは元々、スマトラ島メダンのアジア通り(Jalan Asia)にあった店で、地元の人たちから「Rumah Makan Asia」と呼ばれていた。だから、名前が「アジア食堂」。ジャカルタでは1970年代にオープンした、ジャカルタのナシ・チャンプル・バビの店の草分けだ。その後、ナシ・チャンプル・バビの店はたくさん出来たけど、ここがパイオニア。でも、一番古いからという理由じゃなくて、ここが最高なんだ。あ、話しているうちにナシ・チャンプルが来たよ。
じゃじゃーん! いろんな豚料理が盛り合わさっています。まずはSio Bak、豚バラ肉のロースト。白っぽい肉に皮パリパリ。Lap Cheongは自家製の豚肉ソーセージ。Bak Kwaはぺったんこの味付け干し肉。そして、僕の大好きなChar Siu madu、豚チャーシュー! 蜜と脂でキラキラ光り、ちょっと焦げ目が付いている。色っぽいね。
食べ方に決まりはないけど、僕は1種類ずつ、順番に食べるのが好き。まずはチャーシュー。口に入れると、蜜と肉が溶け合い、やっぱり最高! これは、後でお代わりしなきゃ。お次は、Sio Bakです。これの一番おいしい部分は、パリパリの皮だよね。続いてLap Cheong。ここのソーセージが一番おいしいと思うんだよね。細かく挽きすぎてないから、肉や脂を舌で感じられるのがいいよね。最後にBak Kwa。甘く、食後のデザートみたい……あ、でも、まだ「食後」じゃないからね! もう1人前、お代わり!
ご飯とスープ付きで4万8000ルピア。安いでしょ?! ご飯なしで肉だけを頼んでもいいし、持ち帰りもできる。僕はチャーシュー、Sio Bak、Lap Cheong、Bak Kwa4オンス分を家で食べる用に買って帰るよ。
ルマ・マカン・アジアにかなうものなし!
Rumah Makan Asia
Jl. Kopi No.32, Jakarta Barat
Tel : +62(0)21-691-2186, 692-4756
9 : 30 – 15 : 00
ナシ・チャンプル4万8000ルピア(肉3万3000ルピア、ご飯6000ルピア、スープ9000ルピア)、肉1オンス5万5000ルピア
Harmoko Aguswan ハルモコ・アグスワン
通称モコ。サウンド・エンジニア。インドネシアや海外の各地で食べ歩き、その土地のソウルフードを探している。スマトラ島パレンバン生まれ。