♪ カリッ、カリッ、カリッ キュウリ大好き
世界一の食べ物 キュウリでしょ
「テーマソング」まで日本語になった「キュウリの村」。2024年11月1〜5日に東京・二子玉川で開催されたキネコ国際映画祭で、インドネシアの「アニメワヤン」、「キュウリの村」が上映された。元のせりふはインドネシア語だが、子供たちにもわかりやすいように、スクリーンの横に日本人の声優が立ち、日本語に「ライブ吹き替え」した。
ダウド・ヌグラハさんの制作する「キュウリの村」シリーズは、マメジカ3きょうだいのチラ、チリ、チロが主人公。マメジカの好物であるキュウリがいっぱいの「キュウリの村」を舞台に、日常の中で繰り広げられる冒険や笑いを描く。今回、上映された作品は「しーっ!」(8分)。
キュウリの村に朝が来た。ときを告げた後で、鶏は気持ち良く眠りにつく。そこへマメジカ3きょうだいがボール遊びを始め、眠りを妨害された鶏は大騒ぎ。ボールを蹴り飛ばしてから、また寝入ってしまう。きょうだいたちは、鶏を起こさないように気を付けながら、遊びを続けるが……。
凶暴な鶏を起こさないように、というのが、スリル満点だ。影絵芝居で演じるに当たって、ダウドさんら制作チームが工夫を重ね、リテイクを繰り返したシーンもある。鶏がくるりと一回転してボールを蹴る場面や、たくさんのシャボン玉がスクリーンを流れていく場面など、見所がいっぱいだ。ストーリーには笑いあり、ハラハラドキドキありで、最後はにっこり。
チラ役の香月彩里さん、チリ役の冨田美南さん、チロ役の涼木さやかさんは、それぞれのキャラクターを見事につかみ、オリジナルの声にそっくりだ。面白いのは、人気のキャラクター「アヤム(鶏)」の声も吹き替えなこと。鶏のせりふは「#$$%&&$+*%パタパタパター」といった叫び声、そして、寝ている時のいびきだけなのだが、河合博行さんが演じた。「#$$%&&$+*」といった叫び声の中に「うるさい」「びっくりしたー」という日本語がちょっとだけ混じって聞こえてくる。
インドネシア語のオリジナル版で鶏を演じているのはダウドさん本人だ。ダウドさんはキネコ国際映画祭で来日していたのに、なぜ鶏を演じなかったのか? 「日本の鶏は、インドネシアと違う声ですから。鳴き方は『Kokki kokkiii』(コッキコッキーーー)でしょ?」とダウドさん。
ダウドさんは「『キュウリの村』の日本語吹き替え版を見るたびに感動します」と語る。
私は、インドネシア語に翻訳された日本のマンガやアニメを読んで育ちました。今度は逆に、私の作ったアニメワヤンが日本語に吹き替えられている。日本からインスピレーショをもらっていた私が、今度は代わって、日本の人たちにインスピレーションを与えている。それがとてもうれしいです
ダウド・ヌグラハさん
日本語吹き替え版の「しーっ!」は下記URLから全編を見られる。小さな子供でもわかりやすく、楽しんで見られるので、是非どうぞ。インドネシア語のオリジナル版と見比べても面白い。
インドネシア語のオリジナル版
https://indonesiana.tv/video/desa-timun-season-1-eps-5-sst-jangan-berisik