チレボンは、港町ならではの開放感と古き良きジャワらしさがあって、居心地の良い街です。景色も料理も、これこそインドネシアだなって思うスパイスが効いていて面白い。
高速が出来たので、ジャカルタから、早ければ車で3〜4時間で行けます。バティックのお買い物がてら、是非、お出かけください。

 「アヤム・ウンバラン」(Ayam Umbaran)の「umbaran」はジャワ語で「放たれた、リリースされた」という意味。つまり、「放たれた鶏」。チレボンのこの店のアヤム・ゴレンが、「私史上最高」のアヤム・ゴレンである。

 長い竹串に、骨の付いたままの肉が刺してある。鶏が見えないほどに、カリカリに揚げたココナッツフレークがたっぷりかかっていて、一見、日本の串揚げ(中味不明)みたいだ。

cirebon_P1600793

 

 いつもは、油をたっぷり含んだフレークや油かす系は嫌いで、わざわざ払い落として食べたりするのだが、ここのフレークは別。非常に細かくてサクサクで、このフレークをかけただけで、白いご飯がどんどん進む。淡泊な味の鶏を引き立てる、最高の「ふりかけ」なのだ。

 揚げたて、アツアツの鶏を、もちろん手づかみで食べる。地鶏なので、肉はちょっと硬め。「アチッ、アチッ」と驚く指先にちょっと力を入れて、縦にビーッと裂くと、蒸気のような見えない湯気がふわっと立ち上り、茶色い外見の中から真っ白い身が現れる。色は純白だが、隅々まで味が染み渡っている。

 この「味が染み渡っている」所が普通のフライドチキンとは違う、インドネシアのアヤム・ゴレンの特徴だと思う。通常の作り方は、香辛料をすり潰したりココナッツを削った中に鶏を入れて、30分ほどぐつぐつ煮て、しっかりと下味をつける。水分がすっかり蒸発したら、鍋底に残った鶏を、香辛料のかすやココナッツフレークを身にまとわせたままで、油の中にドボンと入れて、淡い黄色が濃いキツネ色、黄金色に変わるまで、じっくりと揚げるのだ。

 日本のKFCでフライドチキンを食べると、鶏の皮には「秘伝」といわれるいろんなスパイスの味が濃く染みこんでいるのだが、白い身の方には味がなくて物足りない。濃い味付けの皮と、味のない身との落差が激しい。その点、インドネシアのアヤム・ゴレンは、身の隅々まで味が染み渡っている。この香辛料の染み渡らせ具合は店の腕によっても変わるが、「アヤム・ウンバラン」の鶏は、奥の奥まで、ちょっとしょっぱいぐらいに味が染み通っている。

 かみごたえのある白い身を裂き、サクサクの黄金色のフレークをたっぷりとまぶして口に入れ、油(フレーク)と鶏肉のコンビネーションを味わうのが至福。

Ayam Umbaran/Jl. P. Cakrabuana, Kel. Sendang, Kab. Cirebon/Tel : 0853-2031-8713/9:00-21:00/Ayam Kampung Goreng Rp.22,000

 

アヤム・ゴレン関連記事は、こちらもどうぞ ↓

アヤム・ゴレンの作り方

モコのNOTHING BEATS!#4 NIKMAT PANAITAN