Life

インドネシア映画倶楽部 第17回 「ハビビ & アイヌン 3 (HABIBIE & AINUN 3)」 
自立を目指す若き女性を描く

文・横山裕一   2019年9月に死去したハビビ元大統領原作で、愛妻アイヌン夫人との物語を描く第3弾。第1作では二人の出会いから、結婚、そしてアイヌン夫人との死別までを、第2作は若きハビビ氏の西ドイツ(当時)留学時代が描かれた。そして第3弾の今回はアイヌン夫人の若き学生時代を中心に描く。 医... Read More...

ヨーヨー・マの初公演に歓声 
アンコールは「ブンガワン・ソロ」

 チェリストのヨーヨー・マは6日、ジャカルタ・クマヨランのジャカルタ・インターナショナル・シアターで、インドネシアで初めてのコンサートを開いた。 チケットは約100万〜約1000万ルピアと高額だったが、前売り券は売り切れ、約2500席がほぼ満席となった。訪れた聴衆は、開演前にヨーヨー・マの写真の前で記念撮影をし... Read More...

チェロ1本とは思えない多彩な音色 
自由自在な演奏に没入 
ヨーヨー・マのインドネシア初公演

 ステージの上には黒い布張りのいすがたった一つだけ。それ以外の物は何もない。 午後8時15分、チェロを提げたヨーヨー・マが現れ、歓声にこたえた後、いすに座り、何のタメもなく、いきなり弾き始めた。バッハの「無伴奏チェロ組曲」第1番ト長調の、ゆったりした冒頭部分が流れ出す。 最初はチェロの音が小さく聞こえる... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第16回 「ただの人として(HANYA MANUSIA)」 
警察プロデュースの刑事アクション

文・横山裕一   映画が始まる。スクリーンに冒頭からインパクトあるカットが続く。怪しげな男が口笛を吹く口元のアップ、ギラつきながらも澱んだ瞳のアップ。一方で猿ぐつわをされうめき声を上げる少女の口元、縛られた手、怯えた目のアップ。これらのカットがフラッシュバックで積み重ねられる。 同時にプロデ... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第15回 「スシ・スサンティ ラブ・オール(SUSI SUSANTI LOVE ALL)」 
国民的英雄の栄光と苦悩

文・横山裕一   インドネシア初のオリンピック金メダリスト、バドミントンのスシ・スサンティ選手の現役時代を、周囲からの愛と時代の苦悩を交えて描いた作品。国民的英雄である彼女は、2018年インドネシアで開催されたアジア大会でも聖火を灯す役割を果たしている。 スシ・スサンティ(48歳)は、9... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第14回 「僕にイスラムを教えて(AJARI AKU ISLAM)」
宗教を越えた愛と現実

文・横山裕一   愛し合った若い男女は宗教の違い、民族の違いを乗り越えられるのか。この作品はイスラム教徒が大半を占めるインドネシアならではのテーマであるとともに、イスラム教が台頭する世界各国、国際化の進む日本をも含めて身近となりうるテーマである。 中華系インドネシア人の青年ケニーは、街頭で出... Read More...

台風、千葉、一時帰国 
停電の中、考えたこと

私は台風15号が千葉県を直撃した日に日本に一時帰国し、短い被災生活を経験した。 政府とマスコミにとっては「人ごと」の災害のようだったが、地球の気候変動でどんな災害も起こり得る今、誰にとっても「人ごと」と言える災害はない。 インドネシアに住んでいてももちろん、災害とは無縁ではあり得ない。 千葉での被災体験と、被... Read More...

賀集さんの「千葉愛」エコバッグを販売

チレボンでバティック工房を主宰する賀集由美子(かしゅう・ゆみこ)さんが、台風被害に遭った千葉のマップを描いたエコバッグを作りました。東京の隣なのに意外と知られていない千葉の地理がよくわかります。観光名所や名産品などが細かく書き込まれ、「千葉愛」にあふれたマップ。なぜ、賀集さんが「We Love 千葉」なのでしょうか? ... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第13回 「愛は盲目(CINTA ITU BUTA)」 
アジア融合のラブコメ

文・横山裕一   目が見えていても見えない愛と、目が見えないからこそ見える愛。韓国・釜山の美しい街並を背景に、インドネシア人の若い男女の愛をユーモアをふんだんに交えて描いた、ちょっと切ないロマンス・コメディ映画。 韓国・釜山で観光ガイドをしているディアは韓国の二枚目青年と出会い、婚約をする。... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第12回「ベバス(自由/BEBAS)」 
90年代のノスタルジーと変わらぬ友情

文・横山裕一   リリ・リザ監督の最新作は、韓国のヒット映画「サニー(SUNNY)」(2011年公開)のリメイク・インドネシア版。トップ俳優、人気歌手らの豪華出演陣で、原作同様、90年代の懐かしいヒットソングをバックに、1995年の高校時代と現代をシンクロさせた、変わらぬ友情を描く。 幸せな... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第11回 「6.9秒 (6,9 DETIK)」 
母への想いと自己との闘い

文・横山裕一   まだ記憶に新しい、2018年8月にインドネシアで開催されたアジア大会。このうち南スマトラ州パレンバン会場であるヒロインが誕生した。翌日の新聞には「スパイダーウーマン!」のタイトルとともに、ロープに吊るされながら両手を組んで勝利の喜びを祈る姿の写真が大きく紹介された。 アリエ... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第10回 「バリ ビート・オブ・パラダイス(BALI BEATS OF PARADISE)」 
バリガムランとアメリカファンクのコラボレーション

文・横山裕一   アメリカのグラミー賞受賞歌手、ジュディス・ヒルのミュージックビデオ制作のため、約40年間アメリカでバリ・ガムランの普及活動をしてきたバリ人・ニョマン・ウェンテン氏(73)がコラボする過程を描いた音楽ドキュメンタリー映画。監督は東ジャワ州出身でハリウッドで活動するリフィ監督。... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第9回 「追跡(PERBURUAN)」 
日イ歴史の再認識

文・横山裕一   インドネシア独立宣言74周年にあわせて公開された、巨匠プラムディア・アナンタ・トゥール原作の映画「人間の大地」と「追跡」。このうち「追跡」が予想外にも1週間足らずのうちに公開終了となってしまった。しかし、「追跡」は日本人であれば是非知っておいてほしい、そして今後何かの機会があれば是... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第8回 「人間の大地(BUMI MANUSIA)」

文・横山裕一   ついにインドネシアを代表する作家、プラムディア・アナンタ・トゥールの名作が映画化・公開された。原作は1980から90年代、当時のスハルト政府により発禁処分されていた不遇の作品だ。植民地時代の支配する者とされる者、そこに生じる不条理から、自分とは、自分たちの民族とは、そして人間とは何... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第6回 「メイの27ステップ (27 STEPS OF MAY)」

文・横山裕一   「目は口ほどにものを言う」ということわざがあるが、いい演技、凄みのある演技とはこれほどまでにセリフがなくとも伝わってくるものなのかと強く思わせる、静かな中に迫力を感じる見応えある作品だ。かつて性的暴行を受け、心に深い傷を負った少女が立ち直ろうとする姿と家族の苦しみを描いた「メイの2... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第5回 「我が素晴らしき肉体の記憶 (KUCUMBU TUBUH INDAHKU)」

文・横山裕一   ガリン・ヌグロホ監督といえば、ストリートチルドレンの儚い運命を描いた作品「枕の上の葉(DAUN DI ATAS BANTAL/1998年)」で有名な名監督である。常にインドネシアの社会・歴史で重要な問題をテーマに作品を作り続けているが、19作目の今回は果敢にもLGBT(レズ、ゲイ、... Read More...

【インドネシア丸かじり】大統領府で昼食を

 豪華なシャンデリアが吊り下げられた白亜の建物、正面に輝くガルーダの国章。「イスタナ」(宮殿)と呼ばれる大統領官邸だ。その裏手に大統領府官房(通称SekNeg=Sekretariat Negara)が立つ。 約束の時間の正午、ここのゲートを入った。入ってすぐに検問所があり、大統領警備隊に名前と行き先を聞かれた。... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第4回「ディラン1991」 (Dilan 1991)

文・横山裕一   2月28日、国内映画では過去最大規模の全国791スクリーンで鳴り物入りの人気映画の続編が公開された。「ディラン1991」だ。前作の「ディラン1990」(2018年公開)は観客動員数632万人と、同年の1位に輝いただけでなく、正式な統計が始まった2007年以降では2番目に多い観客数を... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第3回「トゥンコラック(ドクロ)」(Tengkorak)

文・横山裕一    2018年10月、インドネシア人の間でさえ殆ど知られることなく、あるインディーズ映画が全国公開され、その短い上映期間を終えていった。しかし、人知れず埋もれていってしまうにはあまりにも惜しい、そして魅力ある作品だったためこの場でお伝えしたい。 「常識が覆された時、人間は本能的にそ... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第2回 「アホックと呼ばれる男」(A MAN CALLED AHOK)

文・横山裕一   2017年ジャカルタ特別州知事選挙に敗れ、選挙期間中の発言から宗教冒とく罪で2年の禁錮刑を受け、先日、1月24日に出所したばかりのアホック(本名:バスキ・チャハヤ・プルナマ=BTP)元州知事の少年期から青年期までを描いた作品。時の人でもあるためか、インドネシア映画作品としては珍しく... Read More...

インドネシア映画倶楽部 第1回 
「マルリナ〜ある殺人者の四幕〜」(Marlina Si Pembunuh dalam empat Babak)

文・横山裕一   スクリーン一面に荒涼と広がる丘陵地の大パノラマが映し出される。東ヌサトゥンガラ州スンバ島(ロンボク島東隣)。枯れて黄金色になった草が一面生えるのみの殺伐とした風景。西部劇でカウボーイが馬を疾走させるがごとくオートバイが一台、丘を縫うような道を走ってくる。大遠景のままオートバイの行方... Read More...
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編集長日記 
「ボヘミアン・ラプソディ」〜Touch the Heavens

 ライブ・エイドでの「エーーーーーオ!」。この時、フレディの出っ歯の口の中、続いて、目がアップになる。非常に象徴的なシーンだ。数々の歌が生まれた「口」という生身の体の器官。そして、フレディの魂を映す、輝く「目」。 ライブ・エイドのステージに向かって歩みを進めるフレディの肉体もいい。ランニングシャツに太い腕をむき... Read More...

映画「ボヘミアン・ラプソディ」にハマッたワケ  
「CJCメールマガジン」編集長・宮島伸彦 x 「+62」編集長・池田華子

■映画を見るまで宮島 「ボヘミアン・ラプソディ」、見た方がいいですよ。ちなみに、クイーンは? 好き? 曲、知ってます?池田 特に好きとかではないのですが、曲は知っているかも。宮島 かも(笑)。 われわれの人生における苦しみや悲しみ、煩悩、確執、あつれき、すべて、何ともならないじゃないです... Read More...